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5月20日Dr田村・矯正勉強会

 5月20日は東京駅サピアタワー・ステーションカンファレンスで、矯正治療の勉強会がありました。

ここ10年位前から、矯正治療で用いるワイヤーと歯についている装置(ブラケット)との間に摩擦を無くすということが、次第に矯正治療の中で拡がってきており、現在までの針金を歯につけて歯を動かす治療の欠点をかなり補うことができるようになって来ました。

Dr田村

講師は、都内開業の田村 元先生です。

従来の歯についているブラケットにワイヤーを縛り付ける方法に比較して、Passive Self Ligationの方法が優れている点は、プラケットとワイヤーの摩擦が極めて少ないため、極めて弱い力で歯を動かすことが可能になったということです。

このおかげで、歯のみならず歯周囲の骨や歯茎に大変優しく働き、そのため矯正治療中の痛みの出方が極めて少くなりました。

ですので、治療後に歯の根が吸収されて短くなったり、上の前歯の歯茎が大きく下がって、歯と歯の間に隙間が出来て、黒い三角形の空間ができ、風がスースー抜けるということが、極めて少なくなりました

またさらに、この極めて弱い力のおかげで、歯が動く速さが、従来法に比べてかなりアップしています

要するに、局所の毛細血管の血液の流れを遮断しない位のちょうど良い力を、最近になってコンスタントに臨床で使えるようになってきたので、局所の血液循環を阻害しないで歯を動かせるようになってきたということです。

歯が骨の中で動くには、動いていく側では、骨の吸収、その反対側では、骨の添加が常に起きており、血液循環を確保することで、その骨改造が、迅速に行われ易くなるということです

従来の方法は、縛り付ける力に対抗しつつ、歯を動かすという、何とも、矛盾した力の使い方をしていたために、ともすれば、予想以上に歯に強い力をかけすぎて、血液の循環を遮断し、結果、痛みや歯根の吸収、歯茎の下がりなどの現象が、避けて通れないという面がありました。

このPassive Self Ligationの治療のルーツは、約15年位前に米国で開発され、今も進化を続けるDamon Systemにあります。

当院は、Damon先生が約10年前に東京へ初来日した時からこの治療をスタートさせている、このシステムの経験の長さという点では、国内では数少ない医院の一つです。

現在、当院では、成人の矯正の治療ケースが増大しています。このような状況の中で、安全に痛くなく治療を進めるためには、この治療コンセプトは、極めて有効なものであり、今後の成人歯科矯正治療のメイン・ストリームになるということは、ほぼ確実でしょう。

旧来の縛りつけの治療を行っている矯正医も、現在まだ数多くありますが、彼らにとっては全く未体験のゾーンであり、旧来の治療での成功体験を多く持っている矯正医ほど、このコンセプトを本質的に理解することは、難しいと思います。

矯正治療においてどういうコンセプトで治療システムを構築していくかということは、臨床の鍵であり、患者さんにとっても、術者にとっても、毎日乗る車をどうするかと同じ位、大切なことなのです。

やはり、快適で、静かにスイスイ進んで行く車を最終的には選ばざるをえないでしょう。

これは、本当に、矯正治療における革命ともいえる治療コンセプトの変化なのです

サピアタワー近景1

サピアタワーから見た東京駅日本橋付近。鉄道好きな人には、たまらないスポットかも・・・?

サピアタワー近景2

勉強会の合間に見つけたビル屋上の植栽。コンクリートジャングルの中で、心が少しなごむスポット。

at 22:26, スマイルクリエーター, 矯正勉強会

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